インド・ネパール一人旅⑳<旅行後記>

旅行後記

インド・ネパールから帰国した二日後から、下痢が止まらず、しかも常に船酔いしているような感覚が出始める。

町のクリニックへ行くも「インド」という単語を聞いたとたん隔離され、普通の胃腸薬と頭痛薬をもらい帰宅し静養。それでも全然よくならないので、ネットで調べて、県立の総合医療センターへ。8時過ぎに病院に行くが、大きな病院なので、待たされて11時に診察。若い男の先生で、症状を伝えると、旅行中どこ行ったかを事細かく聞かれる。生水飲んでないか?性交渉してないか?変な薬飲んでないか?などなど。

「ガンジス河で沐浴したんですよ。」

先生「あー、それ聞きたかったんですよ。ガンジス河に行ったら、そりゃ入りたくなりますよね(笑)。ただ、それが原因かも…。」

「入った時、お尻をキュッと閉めてたんですけどね~。出てすぐ、体中を入念に洗いましたし。」

先生「・・・」

のやりとりの後、血液検査と検便。

検査結果出るまで、かなり待たされて、外来病棟に人がほとんどいなくなった17:30に呼ばれて、アメーバ赤痢の疑いがあることが判明。

メトロニダゾール製剤のフラジール内服錠250mgという超強力な薬を処方してもらい、服用して1週間後、再診察することに。この薬の副作用として、アルコールを摂取すると三日酔い程の症状が出るのでお酒は飲まないでください!と言われ、一週間の禁酒となる。

この薬を服用したところ、下痢も軟便に変わってゆき、だんだんと体調良くなってくる。ただ、尿が黒っぽくなり、新たな不安が…。

一週間後、血液検査と検便して再度診察受けると、アメーバ赤痢は良くなっていってるとの事でしたが、血液検査の結果が悪く、特にASTとALTという肝臓細胞の酵素の値が、基準値10~30のところ、200を叩き出していて、肝臓がダメージがを受けている可能性がある。それが薬の副作用なのか、アメーバの仕業なのかを確かめる為、薬の処方を一旦止めて一週間、様子をみる事に。

また一週間後、診察を受け、ASTとALTの数値が下がっていたので、ようやく大丈夫という状態に。日本に帰国してから、体調が戻る迄、三週間を費やしました…。旅してた期間と同じ…。それでも、ガンジス河で沐浴してよかったと思う。沐浴のせいとも限らないし(笑)。

その日、久しぶりに冷たいビールを胃に流し込む。

 

インドに行ったと言うと、人生観変わった?どう変わった?とよく聞かれるのですが、20日間ほどインド・ネパールを巡っただけでは、一言で言い表せるほど、正直変わらない。

ただ、実際行ってみて感じたインドの熱量や空気感。タージマハルの床の感触とか、ガンジス河の底のヌメりとか、エベレストの圧倒的な存在感。そこで感じた気持ちや経験は、本物で、これからの人生、自分の生活に於いて、大きな糧となることを願っている。

 

最初に約30年前にインドに行ったことがあると書きましたが、正確に言うと27年前で、マザー・テレサが亡くなった時、インドにいました。言葉は全然わからなかったけど、インド人が皆テレビに噛り付いて、涙していたのを思い出す。

帰国後、家を整理したら、その27年前の写真が出てきました。

クトゥブ・ミナール

<27年前>この頃はまだメトロも走っていない。

<現在>

タージ・マハル

<27年前>

<現在>

アンベール城

<27年前>

<現在>

ガンジス河

<27年前>9月に行ったので水位が違うが、同じ場所のはず…。この頃は、対岸には行けなかった。

<現在>

27年前は、スマートフォンやデジカメなんてものは当然無く、インスタントカメラの「写ルンです」を、手荷物検査のX線対策用の銀色の袋に入れて持って行ってた。撮れる枚数が限られていたので、大事に大事に写真撮ってた記憶が…。

そう言えば、バラナシで散髪なんかもして、その前後で髪型が違ってる(笑)。

 

インドに行くと「もう二度と行きたくない!」という人と「また是非行きたい!」という人と両極端に分かれると言うが、何度いんちきインド人に騙されようが、アメーバ赤痢になっても、私は間違いなく後者であり、またチャンスがあれば行きたいと思う。また同じ場所で写真も撮りたいし、まだ見ぬ新しい場所も開拓したい。ヒマラヤ山脈を歩いて下からも見てみたい。

どんどん体力的にもバックパッカー的な旅は厳しくなってくる。

でも、いつまでもそういう自分でありたいと思う。

インド編はこちらから

ネパール編はこちらから

totsu49.hatenablog.com

(おわり)

インド・ネパール一人旅⑲<帰国>

ネパール⑦-帰国

5月25日(土)

今日、日本へ帰国!

インドから始まったこの旅。日本ーデリーの往復割引でチケット購入していた為、帰りはネパール・カトマンズからインド・デリーまで戻り、日本へ帰る。

ネパール航空 RA117便にて、トリブバン国際空港13:25発で、インディラ・ガンジー国際空港14:50着。一度、インドに入国し、そのまま出国。

日本航空 JL030便にて、インディラ・ガンジー国際空港を19:05出発、翌6:20に羽田空港着の予定。

前回のインド国内線でやってしまった経験から、今回は早めに移動。

9:30にホテルをチェックアウト。

空港へは荷物もあるのでタクシーで。ホテルを出たところにいた流しのタクシーに、もうネパールを出国するのでお金無い!と言ってNRs200札と小銭で空港まで行ってもらった。もう少しお金持ってましたが(笑)。

10:15に空港につくと、結構人が多く空港入口は長蛇の列。

まず、空港に入るのに荷物のX線検査を受ける。そのあと、ネパール航空のチェックインカウンターに並び、搭乗手続き。出発ロビーから2階に上がると、出国審査場。パスポートに出国のスタンプもらう。

ここら辺まで、すごくスムーズに進む。

時間があるので、プライオリティパスで行けるEXECUTIVE LOUNGEへ。

普通であれば、手荷物検査・ボディチェックが終わった後にラウンジはあるのだが、この空港は、先にラウンジがある。

ラウンジはあまり期待しておらず、ちょっと時間を潰せればいいかなと思って入ったのだが、これがなかなか良い!

いろいろな食べ物やデザートがショーケースに入っているし、お酒も普通に飲める。 街では全然会わなかった日本人もちらほら。ただ、席が少なく結構込み合っている。相席でなんとか席を確保。

ラウンジ出てから手荷物検査とボディチェックがあるので搭乗の40分前にラウンジを出る。ボディチェックは宗教上の理由もあるのか、男性、女性が分かれており、同性の検査員がチェックする。ここが結構混んでてギリギリに…。

ただ、通過してみると搭乗時間30分遅れてる…。もうちょっとゆっくり出来た…。

搭乗口で、和田アキ子さんにそっくりのインド人女性発見!

30分遅れで搭乗。バスで飛行機まで。インドーネパールはメインルートの為、結構大きいジャンボ機でほぼ満席。機内は綺麗だし、シートも立派。日本の映画も見れる。

30分の遅れであれば、まだマシかな。と思ってたのが、甘かった…。

実は、このトリブバン国際空港は、遅延することで有名。滑走路が1つしか無く、しかも国内線と共用していて、一度遅れると収拾がつかないらしい。

ここから全然動かない。他のネパール人やインド人は、慢性的に遅れる事に慣れているせいか、席を離れて自由に立ってしゃべったりしている。

結局2時間後、離陸…。トータル2時間半遅れで出発。離陸する前に映画1本、まるまる見れました(笑)。

デリーでの乗り換えに4時間程余裕もってたのに、一気に焦ることになる。

デリーのインディラ・ガンジー国際空港に17:10に到着。羽田便の出発まで、2時間切ってるので急いでインドへの入国審査へ。

めちゃくちゃ焦ってたのですが、ここからビックリする程スムーズに。

時間帯なのか、入国審査が空いてる上に、審査してくれる職員が急いでいる事を理解してくれて、すぐに通してくれた。荷物もほぼ待たずに受け取れた。

また、乗り継ぎのルートもめちゃくちゃ分かりやすくて、出国ロビーに迷わずいける。

手荷物検査・ボディーチェックを抜け、最終的には、搭乗ロビーへ1時間前に着く。

ひと安心!安心してから気づいたけど、この空港めちゃ綺麗。

時間もあまり無いけど、折角なのでラウンジへ。

この空港にはラウンジがいくつもあるらしいけど、今回はENCALM Prive Loungeへ。

このラウンジがまた、超豪華!!

恐らく、今まで見てきたラウンジの中で一番と言っていい程、素晴らしい。

広くて、綺麗で、何食べても美味しい。
時間が少ないのが本当に惜しい。

ネパールのトリブバン国際空港から移動してきたのですが、空港といい、ラウンジといい、なんとなくインドとネパールの国力の違いをこんなところで、感じてしまった…。

19:05、飛行機はデリーを定刻通り出発。

尚、日本航空 JL030 便が素晴らしかった事は言うまでもない…。

(つづく)

インド・ネパール一人旅⑱<カトマンズ>

ネパール⑥ーカトマンズ

5月24日(金)

今日はこの旅、最後の一日。

朝からマウンテンフライトの為、4:30に起きる。

ただ、昨日からお腹を下しており、夜中に何度かトイレに起きた為、少し寝不足。最後にきて…。

5:15にホテルにタクシーを呼んでもらっていたのだが、一向にタクシーが来ない。ここにきてネパール時間?

15分待っても来ないので、他のタクシーを探そうとホテルを出ようとしたら、やっとタクシー登場!

遅れてるのに悪びれず、気軽に雑談してくるタクシー運転手にイラッ!

カトマンズ空港の国内線に約20分程で到着。お金を支払うと、帰りまで待っといてやるよ!っと言われて、思いっきり断る。

空港には朝早いのに既に多くの人が。

マウンテンフライトの乗客と、山登りの為、他の地へ行く登山家達が多い。

入口でチケットを見せ発券。搭乗券と一緒に、ヒマラヤ山脈それぞれの山の形と位置が書いているパンフレットを貰う。テンション上がる。

意外とスムーズに搭乗口まで行けた。

6:00発の便が定時に搭乗開始。

マウンテンフライトについては、ヒマラヤ付近の天候によって飛ばない場合も多く、ビビっていたのだが、何とか飛ぶようだ。(尚、飛ばない場合は、お金が帰ってくるのでそこは安心。)

ただ、そう思ってたら、搭乗する6:30の便は、「ウェザー・リポート待ち」との表示が出て、搭乗時間が遅れる。

このまま飛ばない!?なんて事もと不安が横切りながら、トイレへ。

トイレから出ると搭乗が既に始まっており、慌てて搭乗口へ、そのままバスに乗車。

よかった~ここまで来たら飛ぶ!!プロペラ小型飛行機がお出迎え。

席は2Dで、進行方向に向かって左側の一番前。4列シートで100人ぐらいは乗れる飛行機で、乗客は20人程度。両翼部分は外が見えにくいので、前後左右に席は振り分けられている。美人キャビンアテンダントさんから、飛行後は機体のバランスの問題で席は移動しないようにとの事。

2Dの席はいい席なんだと思うが、窓に多くのキズがあり、汚い…。旅行会社のレビューにも同じような書き込みがしてあった。窓は綺麗にしてほしい。

飛行機に乗ってから30分ぐらい経ってから、ようやくフライト。約50分の空の旅。

まず、東にあるエベレストに向かって行く為、ヒマラヤ山脈が見えるのは、左側の列。席は動けないが、反対の窓越しにヒマラヤ山脈がチラチラ見える。

キャビンアテンダントの女性が、「あれはどの山だ?こっちの山は?」と質問攻めに遭い説明に奔走している。

20分程して旋回。やっとこちら側の番。

いきなり、念願のエベレストが姿を現す。

その姿が現れた途端、プロペラの回転音でうるさかった機内に一瞬静寂が訪れるような、そんな圧倒的な存在感。

地上からは見れなかった世界の最高峰に感動!!!

雲海の中に浮かぶ姿が神秘的で、延々に見てられる。

他の山々も美しく約50分のフライトを存分に楽しめた。

最後にフライト証明書をもらって降りる。今度は、絶対スカッとした青空の下、ヒマラヤ山脈、エベレストを見に来ると誓う。

これで、ちょっと反則感は否めないが、世界の頂をその目で確かめる。という最後のミッションをクリア!!

それにしても興奮した~!!!

実際、Google mapで見てもこんな近くまで行ける。マウンテンフライトは本当におすすめ!

折角、空港にいるので、ここから近いパシュパティナートへ。

 

パシュパティナート

ネパール最大のヒンドゥー教の寺院であり、インド亜大陸にある4大シヴァ寺院の一つでもある。ガンジス河の支流であるバグマティ川の川岸にあり、火葬場もある。寺院にはヒンドゥー教徒しか入れない。多くのヒンドゥー教徒にとって神聖な場所。ここも入口で入場料NRs1000支払う。寺院に入れないのにこの価格は…。

川沿いを散策。火葬場では今日も明日も葬儀や火葬をしている。川は水量が少なく、お世辞にも綺麗とは言えない。ここも猿が多くて、人が近づいてもビクともしない。これだけいるとやはり、ちょっと怖い。

一通り見てからホテルへ。今回も相乗りバスでと思いましたが、1本目のバスで思った方向に行かず、降りてもなかなかバスが来なかったので、やむなくタクシーで帰還(NRs400)。朝が早く、寝不足だった為、ホテルで昼寝。

夕方からお土産を買いに街にくり出す。

このお土産を買うのがめちゃ楽しい。

まず、いろんな店を回って相場を知る。それぞれ値段を聞き出し、その最低値を基準に気に入ったお店で交渉。最初は1つで交渉し、他店の価格を引き合いに出し、極限まで値切る。そこから何個も買うと言ってもっと値段を下げる。「これはネパール人価格だ!これ以上下がらない!」とか言われるけど、だいたい嘘なので無視。下がらない場合は、帰るフリすると「ちょっと待て!」って言って、だいたい下がる。ちょっと時間はかかるけど、この方法で最初に提示してきた価格の半額ぐらいで買える(笑)。

Tシャツ、鞄、ヤクミルクの石鹸、紅茶、お菓子なんかを購入。

市場も近いので、スパイスやヒマラヤ岩塩などは市場で買う。お土産物屋で綺麗な袋に入ってNRs300ぐらいで売ってるヒマラヤ岩塩が、市場では倍の量入ってNRs75で買えた。

最後の晩餐は、カトマンズに来た時から狙っていたチベット料理「リトル・チベット」へ。

ダルバート(NRs600)とレモンソーダ(NRs180)を注文。最後もやっぱりカレーと決めてました。チキンのカレーとじゃがいもの炒めものが絶品。カレー、ご飯がおかわり自由で大満足☆☆☆☆。

帰りにYeti Beerとつまみを買い込み、ホテルに戻りまったり。旅を振り返りながら冷たいビールを飲む。

いよいよ明日帰国。

無事に帰国できますように!インド・ネパールに感謝しながら眠る。

(つづく)

インド・ネパール一人旅⑰<カトマンズ/パタン>

ネパール⑤ーカトマンズ・パタン

5月23日(木)

今日は朝からゆっくり。8:30から朝食。このホテルも昨日のホテル同様、卵焼いてくれる系ビュフェスタイル。パン、スイカジュースが美味しい。

いよいよ、この旅も残りわずか。

この旅ブログの最初にも書きましたが、今回の旅のミッションは3つ。

ガンジス河で沐浴し、タージマハルを目に焼き付けた。ただ、あと一つ、世界の頂きを拝めていない。ポカラでも天候が悪くトレッキングどころか、ヒマラヤ山脈もろくに見れていない。このままでは、何かを残したまま帰国することになる…。

ここは思い切って文字通りの飛び道具、マウンテンフライトで、エベレストまでひとっ飛び!してみることに。

マウンテンフライトとは、エベレストをはじめとするヒマラヤ山脈を飛行機の窓から間近から眺めることができる遊覧飛行。ブッダ航空やイエティ航空など数社が運行していて、カトマンズの国内線から発着している。

実は、ポカラにいるぐらいから考えてましたが、普通に旅行代理店でネット予約すると$350もかかる。航空会社で直接予約出来れば$220程度で済む(これでも結構高いんだけど…)ので、ここはなんとしても航空会社で!と、カトマンズの街を散策中にも航空会社のチケットカウンターへ行こうとしたが情報が古く現地へ行っても無かったり、あっても何故か旅行代理店を通してと言われたりして手配が出来ずにいました。

で、今日、ほんとダメ元でホテル近くの旅行代理店にフラッと行って、「マウンテンフライトしたいんだけど…。」って言うと、ちょっと胡散臭そうなオヤジが目輝かせて、「マウンテンフライト、大丈夫よ!今、ちょうど割引してて安いよ!」とかなんとか。聞くと$250で行けるとのことなんだけど、悩むフリして、空港までは自力で行く事にして$231で決着。明日朝6:30フライトで、Shree Airlinesという聞いた事の無い航空会社で若干の不安は残るものの念願の予約完了!

気持ちよくパタン観光へ。

パタンはカトマンズの中心地から車で30分程行ったところにある街。

乗合バスで行こうと思い、ホテルから東にあるバスターミナルへ向かう。調べると、バスターミナルから26番のミニバスに乗れば行けるらしいのだが、全方向のバスが集まっており、よくわからない。現地の人、バスの呼び込みしてる人、いろいろな人に聞くが、「あっちだ!」「こっちだ!」とたらい回しにされる。埒が明かないし、タクシーには絶対乗りたくなかったので、パタン方面に向かって歩く。15分ぐらい歩くと、次のバス停に着いた。

ここに来るバスは、とりあえず方向だけは合ってるはず。バスを待っていると、親切なおじさんが「どこに行きたいんだ?パタン?OK!」って言うと、次に来たテンプーと呼ばれるオート3輪自動車を止め、「これに乗れ!」って乗せてくれた。

 テンプー

 テンプーの中

10人乗りのテンプーはほぼ満席で少し空いてる席に無理やり座らせてくれた。結構ジロジロ見られる…。どこで降りたらいいのかな~?とか思ってたら、誰かが屋根を叩いてテンプーが止まり、乗ってたほぼ全員に「ここで降りて!」って促されて急ぎ降りる。どうも乗せてくれたおじさんが「こいつはパタンに行きたいらしいから、着いたら降ろしたってくれ!」って言ってくれてたようです。おじさん、乗客の皆に感謝!!で、運転手にNRs100渡したら、NRs90返ってきた。なんと運賃NRs10!安っ!!

無事パタンへ到着!パタンのダルバール広場に入ろうとすると、外国人ツーリストは入場料NRs1000。高っ! ギャップが激し過ぎ!

パタン

サンスクリット語でラリトプルLalitpurと呼ばれる美の都。仏教とヒンドゥー教の文化が融合しており、ダルバール広場には旧王宮、クンベシュワール寺院や黄金寺院などの重要な建築物が集まっている。また、ネワール工芸の中心地として知られ、手工芸品や彫刻、金属細工が盛ん。カトマンズから南のバグマティ川を越えてすぐの場所にあり、豊かな歴史と文化を持つ魅力的な都市。世界遺産にも認定されている。

旧王宮の内部は博物館になっており、ネワール文化によって彩られた仏教やヒンドゥー今日の神像や装飾品などが展示されている。

クリシュナ寺院 

17世紀に建てられた、ネパールでは珍しい石造りの寺院。2階にクリシュナ、3階にシヴァ、4階にブッダが祀られている。中に入れるので観光客でいっぱい。

この広場も地震の大きな被害を受け、修復が進められていました。

クンべシュワール寺院

1392年に建てられたシヴァ伸を祀る、パタン最古の寺院。五重塔が立派!

ゴールデン・テンプル

見事なまでに金色に輝く仏教寺院。柱や扉全体、装飾品に緻密な細工が施されていてほんとに美しく感動する。

パタンは世界遺産になるだけあって、街全体が歴史を感じさせてくれる。また、見所がコンパクトに集まっていて、強引な客引きもなく、ゆっくり観て回れる。かなりお勧めの街でした。ただ、旅の疲れが溜まっているのか足にくる…。

一通り、見物して、タミル地区へ戻ろうと、パタンのバスストップに行くが、全然バスが来ない。

人通りが多い別の通りに行こうと歩いていると、大きなデパートを発見!

中に入ると食料品から日用雑貨まで何でも置いてあり、お土産用にとインスタントラーメンやらスパイスやらチャイの元、お菓子なんかを大量購入。

結構置き方が雑。あと、MASALA CANDYがお土産におススメって聞いてたけどなんかマズそうなので買うの止めました(笑)。

帰りは、また親切なカップルに、これに乗ったら良いと教えてもらい、スムーズに相乗りマイクロバスに乗車(NRs40)。しかも、降りる際、「地球の歩き方」を座席に置き忘れていたらしく、女性がわざわざ降りてきて渡してくれた!ありがとう!!

今日は、ネパール人の優しさに触れた一日でした。

夕食は、タミル地区で有名な日本料理屋、MOMOTAROU RESTAURANTで、きつねうどんを食べる(NRs600)。麺はあまりコシはないけど、出汁がまあまあいける。あと、最初に出てきた温かい日本茶が美味しかった☆☆☆。

食後にお金が尽きてしまったので、少しだけ両替。レートは以下の通り。

ネパールのTUBORGビール(NRs350)とチーズボールのスナック菓子を買ってホテルに戻る。ネパールではビールOKっぽくて、普通に買えるので有難い。

必要なものを洗濯だけして、明日早いので、早めの就寝。

観光は明日がラスト!!マウンテンフライトは、天候次第で飛ばない事もあるとのことなので、うまくいけばいいのだが…。祈りながら眠る。

(つづく)

インド・ネパール一人旅⑯<カトマンズ>

ネパール④ーカトマンズ

5月22日(水)

朝起きたら、昨日のマイクロバス移動の反動が来たのか、背中が痛い。結構痛い。あれだけ背中・お尻を打ち付けられたらそうなるか…。入念にストレッチして朝食へ。中庭でビュッフェ方式。シェフがいて卵もその場でちょうりしてくれる本格的な感じ。雰囲気もあって、何食べても美味しい。

このホテルは1泊の予約なので、チェックアウトしないといけない。背中も痛いので、あまり無理をせず、チェックアウト時間ギリギリの12:00にホテルを出て、次のホテルへ。

同じタミル地区にある歩いて10分のNirvana Boutique Hotelへそのままチェックイン。

このホテルは、Booking.comで無料で部屋のグレードアップが出来たのと、何よりバスタブがあるので選びました。

チェックインの際、ウェルカムドリンクと冷たいおしぼりが。バルコニーがあり、冷蔵庫も付いている。やはり4つ星ホテルは素晴らしい。後で知りましたが、人気YouTuberもこのホテルに泊まっていたらしい。ここで3泊、カトマンズの拠点に。ゆっくり出来そう。

昼も回っているので、早速観光へ繰り出す!

今いるタメル地区から「地球の歩き方」おすすめの散策ルートに行ってみる。

タメル・チョーク(Thamel Bazar)からタヒティー・チョーク(Thaity Marg)、アサン・チョーク(Asan Bazar)を通ってダルバール広場へ。タヒティー・チョークまではツーリスト向けのおみやげ物屋やレストランが並ぶが、アサン・チョークからはネパール人用の服屋や雑貨屋、野菜や香辛料などの市場があり見てるだけでもテンション上がる。人も車もバイクも多くめちゃくちゃ賑わっている。

それにしても全然客引きが無い。インドに比べるとちょっと寂しくなるぐらい客引きされない。商売っ気が無いのか、ネパール人がまじめでシャイなのか?でも、その分ゆっくり見て回れます。

2015年の大地震により、この街も大きな被害を受けた。ところどころにまだ地震の傷跡が残る。

衝立で支えられている建物も点在。

ダルバール広場

ダルバールとはネパール語で「宮廷」を意味する言葉で、ネワール建築の美しい宮殿や寺院が多く集まる。国王の住まいがあった旧王宮ハヌマン・ドカや、カトマンドゥの名前の由来になったカスタマンダブ寺院など見所満載。パタンとバクタブルにも同様のダルバール広場があり、ネパールの文化と歴史を体感できる場所として多くの観光客で賑わう。

ダルバール広場に入ろうとすると、やはり外国人ツーリストには入場料(NRs1000)。ここはインドと同じ…。

広場を進んでいくと破壊神シヴァの化身「カーラ・バイラヴ」の巨大な石像がある。恐怖の神ではあるが、なんとも愛くるしい。

それにしても建物の装飾が繊細でなんとも素晴らしい。どれも細かい模様が施されており、ネパール人の手先の器用さが伺える。こういったものを見て知れるのは、実際行ってみた価値かなと思う。

広場の南側に女神マクリの化身として崇拝される少女が住んでいる「マクリの館」があり、タイミングが良ければ窓から顔を出して拝顔できるらしいのですが、この時は閉まってました。

この辺から雨が降り出してきて、レインウェアを着て散策。

昼食は「バンブーカフェ」というレストランで、チキンのネパール風ラーメンを食べる。見た目は悪いが、出汁がきいててなかなか美味しい☆☆☆。

ここから、世界遺産のスワヤンブナートへ。

3kmぐらい離れてるが、ここは頑張って歩いていく。ところどころに地震の爪痕が…。

途中で、野外卓球してました。ネットはレンガ(笑)。普通の暮らしぶりも見れて歩いていくもの悪くない。

スワヤンブナートへは、ヴィシュヌマティ川を越えていくが、これがなんとも汚くて臭いもひどい。ここら辺のインフラはなんとかしてほしい。

スワヤンブナートは、森を抜けた丘の上にあり、めちゃくちゃ急な石段を上っていくと、カトマンズと言えばの「ブッダ・アイ」が印象的なストゥーパ(仏塔)が見えてくる。上りきる少し手前で、お約束の入場料Rs200を支払う。

スワヤンブナート寺院

約2000年前に建てられたとされ、ネパール最古の仏教寺院と言われている。中央には巨大なストゥーパがあり、四方にはブッダの目が描かれています。この目は「全知の目」とされ、すべてを見通す仏の目を象徴する。寺院周辺には無数の小さなストゥーパや仏像が点在し、巡礼者や観光客が訪れる人気スポット。ヒンドゥー教と仏教の調和を象徴する場所で、数多くの伝説が残る。

猿が多い事から、「モンキー・テンプル」とも言われている。一度、猿に襲撃されているので、警戒してたので大丈夫でしたが、他の観光客は何人も襲われてました。

丘の上に位置し、カトマンズ盆地全体を見渡すことができる。急な階段を上ってきた甲斐あり。

ゆっくり別のルートから降りていくと、多くの人が同じ方向に歩いていくので、その流れについていく。

調べると、5月から6月にかけて、Saga Dawa Festivalという、ブッタの誕生、悟り(成道)、入滅(涅槃)の三つの重要な出来事を祝う、チベット仏教において重要な祭りが行われており、その一環で主要寺院の周りを歩いているとのこと。で、一緒に一周してみる。

ところどころ、地元の人や学生が水やビスケットを配ったりしてました。

途中、敬虔な信者が道が濡れているにも関わらず、五体倒地しながら参道を回っていました。立ち止まって見てしまいました。

スワヤンブナートから、歩いてホテルへ戻る。

夕食は、タメル地区をいろいろと歩いて、結局ホテル近くのネパール料理の店へ。

入ってみたら他にお客さんおらず貸し切り状態。

ビリアニとマトンカレーと温いスプライトを食す(NRs350)。まあまあ☆☆☆

今日は、いろんな寺院を巡り、心洗われたような。

「人よりも神々の方が多く住む街」カトマンズを体感できた一日でした。

(つづく)

インド・ネパール一人旅⑮<ポカラ/カトマンズ>

ネパール③ーポカラ・カトマンズ

5月21日(火)

期待して目覚めたのだが、今日もあいにくの曇空。残念!

今日はカトマンズへ移動。気を取り直して、また優雅に朝ご飯。今日は、マサラオムレツ☆☆☆

遅めの11:00チェックアウトで、ホテルからバスターミナルまで送ってくれるとの事なので、せっかくなのでプールサイドでゆっくり。さすがに寒くてプールには入れなかった…。

やっぱり五つ星ホテルは良かった~。今度来る時は、快晴のマウンテンビューに期待!

カトマンズへは、ツーリストバスが出ているが朝だけなので、マイクロバスで向かいます。バラナシからの国境越えの教訓を活かし、エアコン付きのバスを探しましたが皆無。エアコン無しのTOYOTAハイエースに乗り込む(NRs750)。席はまた一番後ろの左端。デジャブ感満載で11:30ポカラを出発。予定では、18:30にカトマンズ着。

このマイクロバスが、ほぼ満席なのに、やたらと止まって客引きをする。早く行ってくれ~。と思うんだけど、なかなか動かない。

ポカラからカトマンズは、ネパールの中でのかなりの主要道路だと思うんだけど、なんせ道が悪い。舗装されていない砂利道が続くので揺れる揺れる。マンガみたいにお尻が浮く程揺れる。尚且つ、崖のギリギリを走る為、めちゃくちゃ怖い。

また、窓を開けるので砂埃が全部入ってくる。頭から服から鞄から何もかもが埃まみれなのがわかる。

ネパールは、1996年からマオイスト共産党毛沢東主義派)の武装蜂起により10年間の内戦があり、2015年には約9000人の方が亡くなり、多くの歴史的建造物や寺院、建物が損壊した大地震を経験している。現在も政治的、社会的、経済的に不安定な状況が続いている。工事はしているが、なかなか進んでない感じ。

川沿いをひた走るのだが、ところどころに宿場町があり賑わっている。川向こうに渡る橋がかかってるのだが、どこも細く頼りない。

途中、食事休憩。MOMOという揚げ餃子をカレーのたれでいただいたのだが、これが外カリカリで中ジューシーで美味しい(NRs250)☆☆☆。

辺りが薄暗くなり、もうすぐカトマンズというところで、原因不明の大渋滞に巻き込まれる。

どうもこの辺で大雨が降ったらしく、道路がぬかるんでスリップなどして止まっているようだ。止まりながらも、ノロノロと進み、なんとか20:30にカトマンズのバスストップに到着。

約9時間のマイクロバス、ずっと移動で疲れた~。

そこから、気合入れてタクシーを値切り倒して NRs250にてタミル地区にあるHotel Jampaへ。

 

タミル地区は、安宿、レストラン、お土産屋や両替屋などがひしめき合っていて、ツーリストが多く集まる場所。

欧米向けのBARなんかも多数あり、夜でも人が多い。チェックインしてとりあえず、近くの地元っぽい店で、MOMOのゆで餃子版とPANNER焼きそばと冷たいビール1本を食べる。MOMOが冷たいビールにめちゃ合う☆☆☆。

ホテル前に戻る途中、飲酒検問をしてた。

ホテルに戻り、熱いシャワーと浴びて、疲れたので即寝。

明日から世界遺産めぐり~。

(つづく)

インド・ネパール一人旅⑭<ポカラ>

ネパール②ーポカラ

5月20日(月)

ネパールで初めての朝。

青空を期待して起きたら、やはり曇っていてヒマラヤ山脈は見れず。

晴れてたら部屋からヒマラヤが綺麗に見える。だから、このホテルを選んだのもあるので残念。

気を取り直して、朝食。これが、やはりいいホテルは違う。スイカジュースにフルーツ盛り合わせ。オムレツにソーセージ、野菜炒め。パンとコーヒー。全部美味しい。☆☆☆☆

庭で涼しい風を浴びながら優雅に食事。欧米人の老夫婦が2組。ヨーロッパの山間のホテルにでもいるかの様。

ポカラの中心部から離れているので、9:00に湖沿いのレイクサイドまで車を出してくれる。欧米人の老夫婦と一緒にジープで向かうのですが、その道がまさにアドベンチャー

舗装していない悪路を突き進んでいくと普通の川に出て、人が渡れる吊り橋はあるが、車が通れそうな橋もないのでどうするのかと思っていたら、その川を車半分浸かりながらそのまま渡る。

そりゃあ、この道が正規ルートだったら、昨日のタクシーは通れんやろー。遠回りにもなるわなー。

30分でレイクサイドへ到着。

湖を離れて街を散策。

それにしても、インドと違って全く客引きがいない。自分がネパール人に見えるのか?国民性なのかよくわからないが、全く声を掛けてこない。インドとここ迄違うと笑える。それと、気候が暑いと言っても、30℃いかないぐらいなので、歩いていても全然疲れない。ココもインドと違う。

どうしてもヒマラヤ山脈が見たいと思い、レイクサイドの北側の展望ポイントの「サランコット」へ。サランコットまではロープウェイが出ていて、一気にマウンテンビューポイントへ(US$8)。

ロープウェイを降りて、10分程上っていくとサランコットの展望台。
あいにくヒマラヤ山脈は見えず…。でも、湖やポカラの街が一望出来、それはそれで来た甲斐あり。

頂上から少し降りたレストランのおばちゃんが、日本語しかも、大阪弁がペラペラでワロタ。

帰りはタクシーで降りる。途中、タクシーがイタチ(ドライバーさんはWILD RABBITって言ってました)を引いてしまい、一瞬動かなくなったが、道の端に寄せ、水を掛けたら、生き返って走っていった!

お腹が空いたので、ポカラでも評判のタカリ・パンチャという店でダルバートを食べる。カレーからご飯から、付き合わせまで全部おかわり自由。何も言わなくてもどんどん継いでくれて、お腹いっぱいに。じゃがいものカレーがホクホクで絶品。☆☆☆☆

食後にデヴィス・ウェールへタクシーで向かう。

デヴィス・ウェール

現地名はパタレ・チャンゴ。デヴィットというスイス人が落ちて行方不明になったと言われており、この名がついた。フェワ湖から流れる川の水が地中に吸い込まれ、横の岩穴から滝となって落ちる変わった地形の場所。多くの観光客で賑わう。

観光客でお土産屋さんごった返す。

グブテシュワール・マハーデヴ洞窟

デヴィス・ウォールの道路挟んで向かいにある洞窟。中にはシヴァ神を祀る寺院があり、奥には鍾乳洞が続いており、150m程進むと岩の割れ目から滝を見る事もできる。思ってた以上に本格的な洞窟。何度か停電で明かりが消え真っ暗に…。それが結構怖い。

洞窟を出て西に歩いていくと、チベット人居留地、タシリン・チベット村がある。1959年の中国軍侵入によるチベット騒乱の際、ネパールへ逃れてきた難民がつくった村。歩いている人が、日本人に似てる感じがする。学生が下校してたり、グラウンドではサッカーやってたり、なんかココだけ日常のゆっくりした時間が流れてるような不思議な感覚。

Little Tibet Cafeという喫茶店で、本格的なコーヒーをいただく。なんか落ち着く~。

実は、ポカラはアンナプルナなどのヒマラヤの山々の玄関口で、2~3日かけてトレッキングしようと考えてたんですが、天気があまり良くなく断念。

来る前から季節的に厳しいかなと思っていたけど、ワンチャンなかったな~。今回、トレッキング用のインナー、シャツ、ボトムなんかも日本持ってきてましたが、ただの荷物になってしまった。次回はベストシーズンの10月~11月に来て、是非ヒマラヤの山に登ってみたい。

帰りは、18:00にレイクサイドにホテルの車が迎えにきてくれる。タシリン・チベット村からレイクサイドに行くのに、なんとか CITY BUS(乗合バス)に乗りたくて、タイミングを計ってたら、若い男の子が声かけてくれて、一緒に乗ってくれた。しかも、乗り換えが必要だったらしく、降りた後、どのバスに乗るかも教えてくれた。めちゃくちゃありがたい。インドと同じくチップとか要求されるのでは?と警戒してた自分に反省しました…。

帰りはまた、ホテルまでアドベンチャー。水牛までいてよりアドベンチャー感増しました。道すがら、薄っすら ヒマラヤ山脈が見えた。明日は晴れてほしい。

ホテルに戻り、溜まった洗濯をするのだが、洗った後の水がまっ茶色。インドから移動のバスであれだけ埃かぶってたらそうなるか…。

お腹もそんなに空いて無かったので、ルームサービスでビール1本だけ頼んで、買ってきたポテトチップス食べる。結構幸せ。

明日は、ネパールの首都カトマンズへ。

(つづく)